俺たちは“コスト”じゃない

日産のゴーン会長が逮捕だとか解任だとか騒がしい。
そんな中、日産に派遣されていた派遣社員のインタビューが目に留まった。
インタビューの内容を見て思ったが、私自身も実際問題、そう思っている事だった。
ゴーンは日産を建て直し、その対価として巨額の報酬を受け取っていた。
が、それは『是』なのか?
私も非正規労働を経験した。
確かに確たる技術、技能を持ち、派遣や契約をあえて選んで働く働き方をしている人はいる。
が、非正規労働の多くは非正規になりたくて非正規を選んでるわけじゃない。
仕方なくチョイスしているだけ。
それは正社員でも同じ。
別に自ら望んでヒラじゃない。
リストラも同じ。
そりゃ一部には割増退職金を貰って次に移るのを『能動的』に選択したやつはおると思う。
が、多くは『止むに止まれず』辞める。
全て『致し方なく』選択した生き方。
そんな選択を積み重ねてこそ『コストカット』は成る。
人の挫折を、人の苦渋を、人の悲哀を、積み重ねてこそ人件費の削減、事業の効率化は成るんです。
そしてそれを行なったものが巨額の報酬を得、それ以上の富を不正によって蓄える。
それは『是』か?
10億のコストカットをして5億の報酬を得るとしよう。
単純に10億が人員削減と作業効率化により成し遂げられたとすれば、年収500万、社会保険諸々含めてコスト750万円の人間を130人首を切り、そのうち65人分の給料を得るって話になる。
まぁそんな単純な話じゃないけどさ。
ゴーンの逮捕に際する派遣社員のインタビューではその点について言及していた。
俺たちはコストじゃない
切った人間にとってはコスト=人件費って映るやろう。
そりゃ当然やと思う。
が、切られた人間にとっては切られたのは生活であり、人生であり、人としての尊厳だ。
今回のゴーンの逮捕で少し世の中、考えて欲しい。
正直言って我々日本人の生産性は高くない。
私も『日本人は優れてる』と思って生きてきたが、今、いろんな調査を見るに日本人の生産性の低さは疑う余地はない。
優れていない日本人が長い時間、それも無償で働くことで日本の優秀性は保たれて来た。
敢えて言えば日本人は個人レベルで見れば劣っている。
が、集団になれば世界に比類無き力を発揮する。
欧米の競争社会を真似るばかりでは日本人の良さは消えてしまう。
世の中で成功する人間がゴーンで良いのか?
前澤で良いのか?
堀江で良いのか?
私はそうは思わない。
才能無き無辜の人々。
毎日を地道に生きる凡人。
それこそが日本であり、日本の強さでないのか?
集団としての日本の勝利。
それを目指すべきではないのか?
欧米の競争社会、そしてそれに煽られた欲。
それを考え直すいい機会やと思うんです。
突出した人間を嫌う風土。
それはそれで力を発揮してきたんやし、別に恥じる文化じゃないように思うんよね。
ま、こんなこと言うと『負け組』って言われるかもしれんけど。
負けるやつがいなけりゃ勝つやつも存在しないのよ。
それこそが世の中っつーもんやで。
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